認知症外来
担当:斉間頼子(院長)・斉間恵樹
当院の認知症外来について(斉間恵樹医師)
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進行した認知症の診療で難しいのは、ご自身はあまりお困りでなく周囲が困っているという状況が多いことです。そういった周囲を困らす種々の問題行動などを伴うものいわゆる「周辺症状を伴う認知症」を含めて認知症患者様への標準的な対応を行います。上記以外に、保険外診療として、アルツハイマー病の予防や進行を止める(改善を期待できる)方法:リコード法の指導を始めています。
「ReCoDe(リコード)法」とは
認知症の中で最も一般的で多くみられるアルツハイマー病は、「認知機能低下の進行を多少遅らせる薬」以外には治療法のない病気として恐れられています。最近早期診断法の開発がマスコミで取り上げられましたが、「治せない」という現在の状況では、早期発見すること自体の意味に疑問の声もありました。
「そういった中で米国のデール・プレデセン博士は、「ReCoDe(リコード)法」によるアルツハイマー病の予防・治療を始め、その成果を著しこれは最近日本でも「アルツハイマー病 真実と終焉」として出版されました(2018年3月1日)。博士は、アルツハイマー病の原因となる脳に蓄積する物質は、脳の神経細胞の防御反応として生じていると考え、その防御反応を引き起こす原因(人によって異なります)を減らすように生活していくことで認知症を改善させることを証明しつつあります。
「ReCoDe(リコード)法」とは、1)個人の防御反応を引き起こす原因(遺伝的な因子、ホルモンや毒性物質の影響など体内環境の状況)を探り出す検査(主に血液検査)を実施、2)それぞれの原因に対して食事や運動への介入あるいはサプリメントによる栄養補給などを行う、という包括的なプログラムです。
「「食事療法や運動療法が大きな割合を占めますので、それが実行できない状況では治療に入るのは難しいので、ある程度意欲を持って参加できる認知症初期の方、血縁に認知症の方がいる中高年の方、遺伝的にアルツハイマー病の危険が高い方が対象になります。もちろんご家族のサポートで進行した認知症の改善を図りたいという場合も参加は可能です。個々人の原因に対応するため、オーダーメードな指導となりますので、保険外の診療となります。最初の検査にかかる費用はほぼ同じですが、その後の検査、指導、使用するサプリメントについてはそれぞれ異なってきますので相談して決めていきましょう。
リコード法によるアルツハイマー病の初期検査
1. 認知症予防のため、遺伝子(ApoE)のリスクを知る検査 : 9,300 円
2. リコード法開始基本検査: 28,000 円(以下の項目を検査します )
ApoE 遺伝子検査
高感度CRP 検査
総ホモシステイン濃度測定検査
ビタミンD濃度
血清亜鉛:銅濃度
性ホルモン(男性:遊離テストステロン、女性:副腎皮質ホルモン(コルチゾール、DHEA-S )
3. リコード法総合検査:55,000 円
基本検査に、ビタミンB群や重金属の検査が加わります。